まずは合格に必要な総勉強時間を見積もる
宅建士試験の合格に必要な勉強時間は250~300時間と言われていますが、これはあくまでも目安に過ぎません。
宅建士試験は非常に幅の広い層の方が受験する試験であり、読解力や記憶力などを中心とした基本的な学力のレベルや、民法を中心とした法律に関する知識の有無で、合格に必要な勉強時間数にはかなりの差がでてきます。
例えば
- 大学で法律を専攻していた。(※きちんと勉強していた場合に限る!)
- 公務員試験の勉強をしたことがある
- 行政書士試験の勉強をしたことがある
などの方であれば、200時間あるいはそれ以下でも合格は可能でしょう。
もちろん法律を学ぶのが初めて、勉強は苦手という方でも集中して勉強すれば、300時間の学習で十分合格することはできます。
いずれにせよ、自分のレベルをふまえ、仮でも良いので必要な勉強時間数を見積もるところから、学習スケジュールの立案はスタートです。
「そうは言っても自分のレベルがよくわからない」
という場合にはとりあえず「300時間」としておきましょう。
多めに見積もる分には問題ありませんから(笑)。
1日どのくらい学習できるかを考える
合格に必要な勉強時間を見積もったら次に、1日あたり学習可能時間を考えます。
この際のポイントは以下の通りです。
- 曜日にかかわらず、毎日同じ時間数を設定する
- 必ず実行できる現実的な時間数にする
- 週に1日は予備日を設ける
実際に学習を始めると、仕事や家庭の都合で事前に立てたスケジュールが狂う場面は出てきます。
そのような場合に、あまり細かい学習スケジュールを立ててしまっているとその後の修正が難しくなりますので、単純に「1日○○時間勉強する。」というシンプルな目安の方が実行しやすいものです。
また、学習スケジュールを立てる時は、えてしてこれから学習をスタートさせる、モチベーションが高い時期であることが多いため、どうしても実行可能な学習時間数を多めに考えてしまいがちです。
仕事で疲れているときでも、本当にその時間勉強できるかを冷静に考え、控えめなくらいの時間設定でいきましょう。
その上で週1日、勉強時間を設定しない予備日を設けることで、週ごとにスケジュールの調整をすることができ、大幅に学習スケジュールが狂うことはなくなります。
例えば合格に必要時間数を「300時間」見積もるのであれば、1日に勉強できるのが、「1時間」とした場合、合格に必要な勉強時間を達成できるまでの日数は
合格必要学習時間300時間÷1日の勉強時間2時間=150日間
これに予備日(150日÷7日=約21.4週間)をおよそ週1日で22日追加して、
150日間+予備日22日間=177日間=5.9カ月
となり、約半年の勉強が必要なことが割り出せます。
試験は10月ですから、この場合4月には勉強をスタートさせる必要があることが分かります。
どうやって勉強時間をひねり出すか
先ほどの例では、「1日2時間」と勉強時間を設定しましたが、働いている方であればこの時間を確保することは簡単ではないでしょう。
解決策としては、
- 1日あたりの勉強時間を減らして、学習期間自体を伸ばす
- 1日のスケジュールを見直し、勉強時間にあてられる時間を作りだす
のいずれかです。
学習期間自体を伸ばす方法は、1日の負荷が減るので楽な方法に思えますが、実際問題として、学習があまり長期間に渡るとモチベーションが維持できなかったり、最初の頃に覚えたことを忘れてしまったりと、デメリットもあります。
宅建士試験の場合であれば、どんなに長くても1年以内に設定することが望ましいでしょう。
また、1日のスケジュールを見直し、勉強時間にあてられる時間を作りだすためには、まず現在の1日の行動を細かく書き出してみることから始めてみましょう。
例えば朝のスケジュールであれば、
6時 起床
6時10分 朝食
6時 20分 歯磨き、着替えなど
6時 30分 家を出る
6時 45分 電車に乗る
7時 30分 会社の最寄り駅に着く
7時 45分 会社到着
などの場合、家を出てから電車に乗るまで、音声講義を聞きながらの耳学習で15分、電車にのっている間にスマホで講義動画を45分などと、スキマ時間を積み上げていけば、思いの他勉強につかえる時間はひねり出せるものです。
なお、最近の通信講座では、多くの講座の教材がスマホやタブレットに対応していますので、このようなスキマ時間学習の効率は以前よりもはるかに高くなっています。
まとめ
このように宅建士試験に合格するための学習スケジュールをたてる手順は
- 合格に必要な勉強時間数を割り出す
- 1日に勉強できる時間を設定する
- その時間を作り出すために1日のスケジュールを見直す
- どうしても1日あたりの勉強時間が十分に確保できない場合、1年を限度に学習期間を伸ばす
というような流れになります。
学習スケジュールを立てたら後は実行あるのみです。
この記事を参考に、実行可能なスケジュールをしっかりと立てて宅建士試験合格を勝ち取って下さい!!