近年の合格率は15~17%程度
宅建士試験は毎年17万~20万人が受験し、合格者は3万人程度で、合格率は15%~17%台となっています。
宅建士試験は法律系の国家資格の中では、入門的な存在で比較的難易度は低いと考えられていますが、その印象と比べると合格率は低めに感じられる方も多いかもしれません。
実際のところ、宅建士試験特有の特徴として、不動産業界で働く方が不動産業界で働くのに必要な知識を身につけるためや、業務上の必要性から入社してから日の浅いうちに受験する(もしくは受験させられる)方もかなり多くいます。
そのため受験者の中にはほとんど勉強できないまま試験当日を迎える方も少なからず存在し、きちんと勉強した上で試験を受けた方の合格率はさらに高くなります。
そのあたりは下記の動画でも解説していますのでご参照ください。
【動画】本当の合格率は?宅建士の合格率が低い理由
なお、「法律系国家資格」という枠組みで考えた場合には、ほとんどの法律系国家資格の合格率が一桁台であるため合格率は高いといえるでしょう。
宅建士試験の直近10年の合格率の推移
ちなみに、過去10年の合格率は以下の通りです。
※宅建士試験は50点満点です。
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
平成27年 | 243,199 人 | 194,926 人 | 30,028 人 | 15.4% | 31点 |
平成28年 | 245,742 人 | 198,463 人 | 30,589 人 | 15.4% | 35点 |
平成29年 | 258,511人 | 209,354人 | 32,644人 | 15.6% | 35点 |
平成30年 | 265,444人 | 213,999人 | 33,360人 | 15.6% | 37点 |
令和元年 | 276,019人 | 220,797人 | 37,481人 | 17.0% | 35点 |
令和2年 | 204,163人 | 168,989人 | 29,728人 | 17.6% | 38点 |
令和3年 (10月試験) | 256,704 人 | 209,749 人 | 37,579 人 | 17.9% | 34点 |
令和3年 (12月試験) | 39,814人 | 24,965人 | 3,892人 | 15.6% | 34点 |
令和4年 | 283,856 人 | 226,048 人 | 38,525 人 | 17.0% | 36点 |
令和5年 | 289,096 人 | 233,276 人 | 40,025 人 | 17.2% | 36点 |
令和6年 | 301,336 人 | 241,436 人 | 44,992 人 | 18.6% | 37点 |
※令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響のため10月と12月の2回実施
宅建士試験の平均的な勉強時間は?
他の資格との比較では、ファイナンシャルプランナー2級や簿記2級より若干上の難易度といわれていますので、これらの資格を持っている方は目安になるかもしれません。
もちろん全く勉強の内容は異なりますので、あくまでも目安程度です。
平均的な学習時間は200~300時間くらいです。
宅建の試験科目の中では特に「民法」が法律初心者にとっては難関なので、法学部出身などで多少なりとも法律用語や法学特有の考え方などに馴染んでいればもっと短い時間でも大丈夫かれしれません。